
サッカー・サポート・センターのツイックラーです。今回はコーディネーショントレーニングについてです。
少しの段差でつまづいてしまう、よけたと思っていてもぶつかってしまう、なにか動きがぎこちないなど私生活においての運動に不安を覚える保護者の方もいると思います。サッカーにおいてもフェイントやステップワークがぎこちない、1つ1つの動作が遅いなど体をうまく動かせなず「運動神経がない」とで悩んでいる選手も多いと思います。

コーチが教えている通りキックやドリブルができていない。

相手のチャージを受けるとすぐに倒れてしまう…。
サッカー指導歴10年、約1000人の幼児、小学生にサッカーを指導してきたツイックラーが運動神経についてと運動神経を向上させるコーディネーショントレーニングについて紹介していきます。
”自由自在に体を動かせない=運動神経がない“
ではなく正しくは
”自由自在に体が動かせない=脳から神経そして筋肉への回路が繋がっていない”
です。
自由自在に体を動かすためには、正しく情報を受け取り、脳から指令をだし、神経を通って手や足などの筋肉に伝達していかないといけません。その為、運動神経がない人は情報を正しく受け取れていない、脳からの指令が正しく筋肉に伝わっていないということになります。
コーディネーショントレーニングはこの脳から筋肉への神経回路を繋げていくものになります。そのため、コーディネーショントレーニングはサッカーに限らず、スポーツの土台となる運動神経を向上させる重要なトレーニングです。
コーディネーショントレーニングを正しく理解し、コーディネーショントレーニングを取り入れて選手たちの運動神経を刺激させ向上させていきましょう。
コーディネーションとは
1970年代に旧東ドイツのスポーツ科学者たちによって考案された、運動神経(脳神経系)の働きを向上させるためのトレーニング理論です。
人間の体は脳から指令があり神経を通って筋肉に伝わることで動かすことができます。この脳から筋肉までの回路を繋げ、あらゆる状況に合わせて体を思い通りに動かす能力(調整力)を養うことを目的としています。
筋力を鍛えることではなく神経系の働きを向上させることが目的のため、もっとも神経系が発達するゴールデンエイジと呼ばれる9歳から12歳までにコーディネーショントレーニングを行うと最も効果的です。
コーディネーショントレーニングでは、体を思い通りに動かすための運動能力を7つに分解し、これらをバランスよく鍛えることで運動神経を向上させることができます。(下記の図を参照)

定位能力(オリエンテーション)
定位能力とはボールや相手、味方との距離感や位置関係を正確に把握する能力のことです。人やボールの位置が目まぐるしく変化していくサッカーにおいて適切な判断をするうえで欠かすことのできない能力です。
- 適切なポジショニング
- 正確かつ適切なスピードのパスやシュート
- ボールの落下地点の正確な予測
反応能力(リアクション)
反応能力とは相手の動きやパスなど、状況の変化に素早く反応して行動に移す能力のことです。ボールを奪う、進ませないなどのディフェンス面や相手に当たってディフレクションしたボールなどどんなシュートにも防がないといけないGKには欠かせない能力です。
また現代サッカーにおいて最も重要な素早いトランジションにも必要不可欠な能力です。
- 素早いトランジション
- 相手のステップやフェイントについていくディフェンス力
- 速いパスや不規則に変化したボールに追いつことができる
- 相手のシュートに素早く反応するGKのセーブ力
連結能力(リンキング)
連結能力とはボールを止めると同時に蹴るなど、複数の体の部位や動作をスムーズに繋ぎ合わせる能力ことです。ドリブルだけでも止まって動く、右から左に向きを変えるなど複数の動作をつなぎ合わせています。
トラップしてシュートあるいはパス、フェイントしてシュートなどあらゆる動作の連続になるのでサッカーにおいて欠かせない能力です。
- スムーズなフェイントやステップワーク
- 複数の動作の組み合わせが無駄なく行える(ドリブルからパスなど)
識別能力(ディスクリミネーション)
ボールのスピードや回転、相手の動きを正確に判断し、力の加減を調整する能力のことです。(トラップの強さなど)。ボールのスピードや回転に合わせて正確にトラップをしたり、ダイレクトパスやダイレクトシュートを撃つことができる能力です。
また味方や相手の情報を正確に識別できるので定位能力と合わせて判断をする上でも必要不可欠な能力です。
- 正確なトラップあるいはコントロール。
- ダイレクトシュートやダイレクトパスなどの的確にボールをとらえる力。
- 味方や相手ディフェンスの正確な位置の把握。
リズム能力
リズム能力とは助走からキックへの流れや、フェイントのタイミングなど、一定のテンポやリズムを作り出す能力のことです。ドリブルのスピードを変化させる(緩急をつける)、フェイントでタイミングをずらしたりと様々なリズムやテンポで動くことができます。
リズムよく動けることは無駄なく素早く動けるので連結能力と合わせて複数の動作をスムーズに動かせるようになります。
- 緩急をつけたドリブル。
- テンポの良いフェイントやステップワーク。
- 複数の動作をスムーズに動かせる。
バランス能力
バランス能力とは不安定な姿勢でも体の体勢を崩さない、または崩れても素早く立て直す能力のことです。サッカーはキックにしろドリブルにしろ片足立ちしていることが多いです。正確にキックしたり、コントロールするには安定したバランスが必要不可欠です。
またサッカーは相手とのボディコンタクトが頻繁にあるスポーツです。その為、ボディコンタクトでバランスを崩さない、崩されてもすぐに立て直す能力が欠かせません。
- 正確なキックやトラップ、ドリブル。
- ボディコンタクトにも姿勢を崩さない強さ。
- 姿勢が崩れてもすぐに立て直す能力。
変換能力(トランスフォーメーション)
変換能力とは状況が急変した際に、動きを柔軟に切り替える能力です。状況がどんどん変化していくサッカーではドリブルで運べないと思ったらパスに切り替えたり、パスをしようと思っていたらシュートチャンスがありシュートに変えるなど瞬時に変えていくことが求められます。
ドリブルでも縦に突破しよとして切り返したり、フェイントでカットインしたりと柔軟かつ素早く変換していくことが必要です。
変換能力で動きを切り替え、連結能力で素早くスムーズに動けるようになるとより効果的です。
- 状況に応じた動きの変化(ドリブルからパスに変えるなど)。
- 素早いトランジション(攻守の切り替え)。
- 素早いフェイントや切り返し。
コーディネーション能力を向上させるトレーニング
コーンドリブルなどのドリブルドリルやパス練習、シュート練習のどれもコーディネーション能力を向上させる要素が含まれていますが、今回はよりコーディネーショントレーニングを中心としたメニューを下記に取り上げました。
サッカーの練習にコーディネーショントレーニングを組み込んだものやサッカーに必要なコーディネーション能力を向上させる内容になっているのでぜひ参考にして下さい。
コーディネーショントレーニングは同じ動作を何度も繰り返し行っていても効果が得られません。2~3回、1分程度で最初は簡単なものからどんどん新しいものに変えていきましょう。
以下の5点を意識して様々な変化を与えていきましょう。
【両側性】
前後左右上下など左右対称や交互の動きを取り入れる
【複合性】
異なる動きの運動を組み合わせる。
【対応性】
ボールの大きさやかたちを変えるなど条件を変化させる。
【不規則】
フェイントを入れたり、不規則な動きを取り入れる。
【変化度】
徐々に難易度を上げていく。





コーディネーショントレーニングに便利な道具
・ラダー
コーディネーショントレーニング定番のラダーを使ったトレーニング。ラダー使ってジャンプやステップをすることでコーディネーション能力を向上させていきます。
・ミニハードル
ラダーと同様にジャンプやステップをしてコーディネーション能力を向上させるます。ラダーよりも高さがあるのでよりジャンプやステップの強度が上がります。
・カラーコーンやマーカーコーン
ターンやストップするあるいは行動を変化させる目印として利用します。
まとめ
- コーディネーショントレーニングは体を思い通りに動かす能力を養う。
- 神経系がもっとも発達するゴールデンエイジに行うと効果的。
- 運動能力を7つに分解し、バランスよく鍛えることで運動能力向上につながる。
- 状況に合わせて動きが変化するサッカーにとても必要な能力。
- ラダーやコーンを使って色々なトレーニングに取り組もう。

コーディネーショントレーニングは同じ動作の繰り返しをしていると効果が薄れてしまいます。2、3回繰り返したら次の動きに移行して様々な動きを取り入れていきましょう。
★選手への声の掛け方や接し方、指導方法について学びたい方は下記の記事を参考にしてください。
★スキル習得する練習メニューの作り方は下記の記事を参考にしてください。
★室内でのボール運動やレクリエーション用のボールを使ったゲームについて下記の記事を参考にしてください。



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